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小規模事業者持続化補助金の申請書作成のポイント

先日、初めて小規模事業者持続化補助金の申請をしてきました。

今回実際に各種申請書類を作成した中で、色々と注意したポイントについて書いていきたいと思います。

小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者の販路開拓等に取り組む費用について、原則50万円を限度として2/3を補助するというものです。

販路開拓等に取り組む費用とは、例えばホームページ作成費用やチラシ作成代、新商品の開発費用等が対象となっています。

補助金の申請書類

小規模事業者持続化補助金を申請するために作成する申請書類のフォーマット及び記載要領については、商工会議所又は商工会のホームページで確認することができます。

記載要領については応募する年度により異なるケースもあるので、記載要領については必ず一通り目を通しましょう。

記載要領に目を通すことで、申請書の記載内容について何が求めれれているのかを確認することができます。

補助金申請への準備・対策

今回初めて小規模事業者持続化補助金に応募するということで、以下の準備・対策をしました。

セミナーへの参加

小規模事業者持続化補助金のセミナーは主に中小企業診断士や行政書士が行っており、参加費用は高くても3,000円くらいなので、小規模事業者持続化補助金の概要が知りたい方やどういった申請書類があるのか、申請書類を作成する上で留意することは何か等を専門家から聞きたい方は、ぜひ参加されることをお勧めいたします。

私はセミナーに参加したことで、大体の概要を確認することができ、スムーズに申請書類の作成に取り掛かることができました。

管轄の商工会議所でのチェック

補助金の申請書類については、管轄の商工会議所又は商工会で中小企業診断士からチェックしてもらえます。

チェックしてもらう時間は一時間ほどで、時間が空いていれば複数回チェックしてもらうことも可能です。

多くの申請書類に目を通してきた専門家より的確なアドバイスを受けることができます。

私も実際に管轄の商工会議所でチェックを受けましたが、不足していた点や修正すべき点についてアドバイスを頂き、申請書類の記載要領を充たした的確な申請書類を作成することができました。

申請書作成のポイント

では各種申請書類作成のポイントについて書いていきたいと思います。

記載例通りはダメ

商工会議所又は商工会のホームページで、申請書類のフォーマットとあわせて記載例も公開しておりますが、管轄の商工会議所でチェックを受けた際に、記載例通りに作成しても、まず審査に通らないとの指摘を受けました。

なぜ、記載例の通りに作成してもダメかというと、ここ最近の小規模事業者持続化補助金への応募者の申請書類の文量(ボリューム)は多くなっており、記載例の文量で作成したとしても、他の応募者と比較したときに文量が少ないということで相対的に審査の点数が低くなってしまう可能性があるためです。

様式2 経営計画書

様式2(経営計画書)の各項目についてポイントを書いていきます。

1、企業概要

設立年度や従業員数、取り扱っている商品、売上構成等、自分の企業の概要を記載します。

自社の売上利益構成や構成比率を表にして、現状分析や課題、今後の方向性等を書き出すことがポイントとなります。

また、直近3期の売上、売上原価、売上総利益、販管費、最終利益を表にしてまとめましょう。

1枚~1枚半くらいの文量を書けると良いでしょう。

2、顧客ニーズと市場の動向

下記それぞれのカテゴリについて書いていきます。

全部で2枚~2枚半くらいの文量を書けると良いでしょう。

市場の動向

自社が属している業界の動向について書いていきます。

業界全体の売上推移等についてグラフ等の統計情報を入手できる場合は、引用してグラフを貼り付けましょう。

業界の動向を把握したうえで、今後の動向について書けるとなお良いと思います。

ターゲット

自社がターゲットとしている顧客像についてなるべく細かく書きましょう。(年齢層、地域等で書けると良いと思います。)

顧客ニーズ

上記で記載したターゲットが何を求めているのかについて具体的な顧客ニーズを書きましょう。

競合他社の状況

競合他社の数や規模等について、数値を用いて書いていきます。

具体的な競合他社の社名を記載して、競合他社の強み、弱みを分析できると良いと思います。

3、自社や自社の提供する商品・サービスの強み

自社が提供する商品やサービスについて、下記のポイントに注意しながら書いていきます。

全部で1枚半~2枚くらいの文量をかけると良いでしょう。

自社サービスの独自性、差別化

自社サービスが競合他社と比較して、どのような点で独自性があり、差別化ができているのかについて書きましょう。

顧客へのメリット、付加価値

自社サービスを顧客に提供することで、どのような付加価値を与えることができるのか、顧客側はどのようなメリットを受けることができるのかについて書きましょう。

実際に自社サービスを提供した際の、顧客の声を書けるとなお良いと思います。

4、経営方針・目標と今後のプラン

上記1~3で書いてきたことを踏まえ、今後の経営方針・目標、スケジュールについて、具体的に書いていきましょう。

経営方針・目標を達成するための具体的な行動、行動をする時期について詳細に書ければなお良いでしょう。

目標については、2~3個ぐらい上げた方が良いと思います。

また最後に今後2期の収益計画について表にしてまとめましょう。

全部で2枚半~3枚くらいの文量を書けると良いでしょう。

様式3 補助事業計画書

では次に様式3(補助事業計画書)の各項目についてポイントを書いていきます。

1、補助事業で行う事業名

補助事業で行う事業名を簡潔に30字以内で書きましょう。

分かりやすいサービス名等をいれるとアピールになると思います。

2、販路開拓等の取組内容

今回の補助事業で何を行うかについて、具体的な施策、行動する時期、実施体制を書きましょう。

ターゲットとする対象について詳細に書けるとなお良いと思います。

全部で2枚~2枚半くらいの文量を書けると良いでしょう。

3、 業務効率化(生産性向上)の取組内容

業務効率化について取り組む場合は記載しましょう。特になければ空欄で大丈夫です。

私の場合は、業務効率化に対する取り組みは特になかったので空欄で提出しました。

4、 補助事業の効果

補助事業を行うことによる効果を書きましょう。

補助事業を行うことにより自社がどのような効果を得られるかだけでなく、顧客側の目線でも、顧客側はどのようなメリットを享受することができるのかについても書きましょう。

なお、補助事業を行うことによる長期的な効果についてもかけるとなお良いと思います。

1枚~1枚半くらいの文量をかけると良いでしょう。

さいごに

小規模事業者持続化補助金の申請書類を作成するためには、色々と自社のサービス内容の強み・弱み、競合他社との差別化等について詳細に分析する必要があります。

また、補助金の審査を通すにはそれなりの文量を書かなくてはならないため、結構しんどい作業となります。

ただし、年々応募する方の申請書類の精度や分量の多さは上がっていっているとのことなので、まずは申請書類の出来上がりの時点で他の応募者に差をつけられないように頑張りましょう。

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